奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

かへりみて暑かりし日はかがやけり ~飛鳥まぁまぁ農園、大宇陀温泉あきののゆ、安倍文珠院~

かへりみて暑かりし日はかがやけり
山口波津女


身に染みて美しい夏の想い出の句。
それを背景音楽に、
少し前に通り過ぎた
晴れた夏の日の記録を綴ります。


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8月7日土曜日、朝5時起き。
大和三山、香具山のふもと、
飛鳥まぁまぁ農園さんでの
ブルーベリー朝摘み体験に参加。

集合時間8時、
自宅から飛鳥まで車で通常2時間弱、
6時に出発すると7時に着きました。
早朝は道が空いています。


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主催のかおりさんの車を追って、
ブルーベリー畑へ向かいます。


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綺麗やな。
飛鳥の田園風景。


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奥山の集会所に車をおきます。
ここらへんの地名、明日香村飛鳥。
飛鳥のど真ん中です。

上はよそ様の田んぼ。
下はかおりさんの田んぼ。
かおりさんは、一本ずつ苗を植えます。
他の苗に寄りかかれない、
だから鍛えられて、緑が濃い。


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ローソン明日香奥山店。
正面の東、桜井方面です。
このまま前に進めば、山田寺跡。


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ローソンの手前の道を左折、
傾斜の道を登っていきます。
中世の城跡の飛鳥城の近く、
ブルーベリー畑に到着。

飛鳥は古代ばかりじゃない、
中世の史跡、けっこうあります。
飛鳥城、中世にここらを仕切っていた
飛鳥氏の本陣だそうです。


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前もってブルーベリー畑に
待機しておられた地主のMさん、
「蜂と蝮に気をつけてくださいね」と。
そんなん、どう気をつけろと。


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無農薬無肥料のブルーベリー、
さあ、収穫スタートです。


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食べ放題なので、
収穫しつつ食べまくります。


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「この木のブルーベリー、
おいしいよ」
一本一本、味がちがうのです。


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「実ったものはきちんと獲って、
傷んで腐ったらかわいそう、
きちんと獲ってあげないと」
Mさんから直々にレクチャーを
受けた息子、無駄にしたくないと
一生懸命ブルーベリーを摘みます。


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9時、収穫終了。
野良仕事は、朝のうち。
もう陽射しがカンカン照り。

「見て、いっぱい獲ったよ!」
息子、1㎏以上の収穫。
私は食べてばかりだったので、
その半分くらいの収穫でした。


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「ブルーベリー摘み、楽しい?」
とMさんとかおりさんに訊かれ、
息子も主人も大きく頷いていました。

3人併せて3㎏ほどの収穫でしたが、
コンフィチュール用に
1㎏だけ持って帰ることに。
それでも、とんでもない量です。

コンフィチュールとは、
煮詰めないジャムのようなものです。
砂糖を多く使わないので、
素材の味を楽しめます。


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かおりさんの植えた稲、
青々としています。
私たちが植えた稲も同じ色をして、
すくすく育っていました。

早起きは人生得してばかり。
まだ9時です。
さあ、これからどこへ行こう?


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飛鳥からは車で30分、
大宇陀温泉あきののゆへ。


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久しぶりに訪ねたら、
温泉プールにフィットネスジムに
バーベキューコーナーに、
ものすごく良くなっていました。


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休憩場のハンモック?
「ここに一日いれる」と息子。
「泊まれる」と主人。
トレーラーハウス宿泊もできるのです。


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お食事処。
お運びのバイトの若い子たち、
驚くほど垢抜けた美男美女揃い。
この施設、ここで働くのは、
ここらの若い子にはStatusなのか?
しかし、そこは自然豊かな大宇陀、
美男美女ともリア充
健やかな明るい子たちばかりでした。
みんなモテモテやな、きっと。


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私のメニュ、鶏南蛮定食。
ここのお食事処は以前から
安くて美味しかったのですが、
味も見目も格が上がっていました。


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あー、主人のチャーシュー丼、
撮り忘れた。激ウマでした。
これは息子の唐揚げ定食。
衣がパリッパリのサックサク。
「美味しい! また来たい!」と息子。
「ミーツー」と主人。
ミーツーとは、me too です。
映画『帝一の國』で覚えたセリフです。


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お土産処も奮っていて、
なんと南伊勢名産の
大内山牛乳を取り扱っているとは!
かなりの目利き、brainが、
この大宇陀温泉にいるのでは?

大内山牛乳のモナカ。
新鮮なミルクのいい香り。
私は大好物の
フルーツ牛乳に舌鼓。

まさかまさかの桃源郷
次は水着持って温泉プールに
飛びこまないと。


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まだ昼の2時。
さて、どうする?

このなんてことのない風景、
桜井市の忍阪(おっさか)です。
壬生部、押坂部の本陣。
日本古代史では、はずせない領域です。

木梨軽皇子雄略天皇
舒明天皇天智天皇
このあたりに縁が深い、
錚々たる面々です。


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安倍文珠院に行きました。
大化元年645年創建の安倍寺。
アベ、アヘ、アエ、これらの氏族の
ルーツです。
これは、特別史跡の西古墳の側面。


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安倍寺、幼いころに訪ねた切り。
祖母に連れられていたような。


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なんかうっすら思い出してきた。
祖母は桜井市の出身でした。


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この西古墳、安倍倉梯麻呂の墓で
ほぼ間違いないでしょう。


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なんて保存状態の良い古墳。
勝手気ままに見学可能。
この古墳、安倍氏の底力の集結。
石工を始め、並外れた能力集団が
安倍の左大臣の墓を築き上げた。
大化元年の右左の大臣。
右大臣の蘇我倉山田石川麻呂も、
きっと、これと同規模の墓を
用意していたと思うのですが。


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え、ブロッケン現象
何この彩光?
あれれ、日本じゃないみたい。
ペルシアっぽい。


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インディジョーンズごっこ
こんなことしても叱られない、
すんごい太っ腹な特別史跡です。


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本堂の渡海文殊群像を拝観。
本堂に入った一瞬、絶句。
こんな大きな文殊菩薩だったっけ?
圧倒されました。
それに、なんて美しいのか。
ふたたび、圧倒。

この文殊菩薩の美しさは、
写真では表現不可能です。
実物の美しさは、目も眩むほど。
リアル『日出処の天子』です。

幼いころに見た記憶、
ああ、文殊菩薩が乗っている
獅子ばかり見ていたような。

これは、智慧の仏の最高峰。
見飽きない美しさ。
快慶、グッジョブです。


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東古墳。別名、閼伽井の窟。
閼伽水の井戸が湧いていたそうな。
古墳に井戸?
どういうこと?


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西古墳の対墓でしょう。
しかし、この東古墳の天井石、
なかなか見捨ておけない。


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倉梯麻呂が建立した安倍寺は、
この文殊院の南にありました。
この地へは鎌倉時代に移ったのです。

安倍一族の王家の谷。
理路整然とした印象を受けます。
海運や陰陽道に通じていく、
安倍氏眷族の行方も読ませます。


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展望台。
安倍晴明の天文観測台とな。
ああ、古代豪族の土木事業の
立地は抜かりなく最高です。


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二上山
私のルーツ。

祖母からは、ここ安倍や忍阪など、
磐余の文化を受け継いだわけですが。

不思議な感覚です。
ここ磐余は、
葛城からは敵地であるのですが。


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ウォーナー伝説の顕彰碑、
ここにもありました。


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アメリカの美術史家
ラングドン・ウォーナーについて、
これはもはや「伝説」として
私は認識しています。

原爆の攻撃から奈良や京都が免れた、
それは、
日本の文化財を守るためではなく、
戦後の弁償として戦勝国
敗戦国のお宝をガメるため、
それが真実です。

ふざけたこと抜かすな。
私はそう叫びたい。
奈良や京都が助かって、
広島や長崎が助からない、
そんな不遜、誰が認められるか。

私が黙っていたため、
息子が心配げに訊ねてきました。
「ママ、どうしたの?」
「黙祷してんの、八月だから」
私は目を瞑りました。


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本堂拝観料には、本来、
抹茶とお菓子が含まれます。
しかし、このご時世、
お茶席はなくなり、
代わりに団扇をいただきました。


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お菓子「智恵のらくがん」は
そのまま授与されましたので、
展望台で食べました。

智恵って、なんなのか。
私は知れば知るほど、
自分のバカさに打ちのめされ。
知れば知るほど世界の悲惨さに、
私は目つぶしを喰らわされ。

アフガニスタンのことを思うと、
無念で卒倒しそうになる。
日本の衰退にも、意識が遠のく。

もしかしたら、
もはや「戦後」ではなく、
「戦前」にあるのかもしれない。

それでも、私は考える。
今できる最善を。