奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

飛鳥は硝子のふるさと ~国営飛鳥歴史公園特別企画「硝子展」 高取町町家の雛めぐり花めぐり~

f:id:keikakeikakeika:20210320215303j:plain
キトラ古墳壁画体験館での
蜻蛉玉ワークショップ参加のため、
橿原神宮前駅で近鉄吉野線へ乗り換え。
『わたしは、奈良派。』のポスター、
かわいいナルシス鏡の鹿です。


f:id:keikakeikakeika:20210320215330j:plain
ご存じの方も多いでしょうが、
キトラ古墳までは飛鳥駅より
壺阪山駅から歩くほうが近く、
道もなだらかでお薦めなのです。
ぶらぶら歩いても15分で着きます。


f:id:keikakeikakeika:20210320215142j:plain
春のイベント「恋する飛鳥」の一環、
飛鳥時代の衣装展「万葉集と恋」。
藤原鎌足と安見子。
推古朝の衣装はこの二人だけでした。
特徴は、男女とも丸首の襟なし。


f:id:keikakeikakeika:20210320215232j:plain
忍壁皇子と明日香皇女と女官。
藤原京の時代は、
冠は黒、袴は白、と決められ、
着物襟の左衽と、
隋唐に高句麗の影響も加えられます。


f:id:keikakeikakeika:20210320215437j:plain
天武天皇持統天皇
皇族男性は、白袴ってこともなく?
さすが、天皇の二人、
衣装の抽んでて高雅なこと。
天皇としての正式な装束は、
この時代、確証はなく、
白を基調とした装束だったのでは、
と推測されています。


f:id:keikakeikakeika:20210320215103j:plain
柿本人麻呂もいたのですが、
すごく単純な意匠だったので、パス。
明日香皇女を悼む、というシーン。
忍壁皇子と明日香皇女は夫婦という
説もありますが、私は「格が違う」
としか思っていません。
忍壁皇子には申し訳ありませんが。

右端、息子の陰になっていますが、
飛鳥時代の庶民の衣装です。
弥生時代の貫頭衣と
あまり進歩がないような。
丈夫じゃないと、
風邪っぴきでも死んでいただろうな、
そう思わせるものがあります。

逆説的に、
丈夫な者の遺伝子が
連綿と受け継がれている、
それが民草の強みとも思いました。


f:id:keikakeikakeika:20210320214609j:plain
特別企画「硝子展」。
古墳時代の出土品。
こないだ作った古代硝子そのもの。
硝子の所有は権力の証だったのです。


f:id:keikakeikakeika:20210320215033j:plain
ワークショップの講師の
西川友敬先生の作品群の蜻蛉玉。
これらを前もって知って、
このワークショップの参加を
決めたのです。


f:id:keikakeikakeika:20210320214541j:plain
氷柱に白雪のような蜻蛉玉。
ひとめぼれ。
西川先生のワークショップのタイトル、
その名もずばり「飛鳥の流れ」。


f:id:keikakeikakeika:20210320214636j:plain
さて、製作開始。
バーナー使うなんて、初めて。
どきどきです。


f:id:keikakeikakeika:20210320214703j:plain
色硝子棒を
バーナーの遠火で溶かします。
なぜ遠火かといいますと、
近火では煤が入ってしまうので。


f:id:keikakeikakeika:20210320214745j:plain
溶けてきました。
色硝子棒は、濃い色ほど
溶かすのに時間がかかります。


f:id:keikakeikakeika:20210320214810j:plain
離剥剤をつけた鉄棒に
溶けた硝子を巻きつけます。
最初は先生がお手本で
一緒に巻いてくださいました。


f:id:keikakeikakeika:20210320214852j:plain
細い色硝子棒で、
模様をつけます。
この一味で、飛鳥の流れを
自分で表現するのです。


f:id:keikakeikakeika:20210320214912j:plain
できあがり。
3つ製作予定です。
蜻蛉玉作り、
予期せぬことが起こるもの、
保険として3つほど製作するのです。
私も色硝子棒が弾けましたし、
他の方も製作途中で玉が割れたり、
ドキドキしっぱなし。
でもたいへん楽しくて、
あっと言う間に時間は過ぎました。


f:id:keikakeikakeika:20210320213415j:plain
蜻蛉玉が冷えるまで30分時間待ち。
「恋する飛鳥」のイベントブースで
息子は自作イラストを描き、
それをマスクに仕立ててもらいました。


f:id:keikakeikakeika:20210320214253j:plain
想像以上の仕上がりに我々狂喜。
お店の方も「僕の作品、デモとして
店頭に飾ってもいいかな?」と。
息子も私も即答で応じました。


f:id:keikakeikakeika:20210320214412j:plain
このいい天気、
土日は持たないのです。
週末は春の嵐の天気予報、
残念です。


f:id:keikakeikakeika:20210320214455j:plain
キトラ古墳の展望台。
渡来人はこの辺りに
どんな見取図を描いたのでしょうか。
実務に長けた彼ら、
そのSevereさも、夢の跡。


f:id:keikakeikakeika:20210320215622j:plain
鉄棒から蜻蛉玉を
剝がすのがもう、一苦労。

西川先生が
「こちらで用意されていた離剥剤が
あんまり良くなくて、
僕が持参した離剝剤塗ったのが、
このもたもたの原因です」と。

西川先生、若いお兄さんで、
謙虚で飄々としているところが
漫才師の中川家の剛兄ちゃんに
似ていて、
この先生に教えてもらえて
大正解だったな、としみじみ。

息子も西川先生に
「できてる、できてる、大丈夫や」と
何回も言われたので、
1個作り終えたらあとは自分一人で
蜻蛉玉を製作していました。
息子「先生にまた習いたい」と。
私もです。


f:id:keikakeikakeika:20210320213354j:plain
息子の作。
フジツボ、蜆、ウミウシ
潮干狩りのようです。


f:id:keikakeikakeika:20210320214314j:plain
私の作。
時間がなくて2個しか作れず。
飴、土星、栄螺、食虫植物?
「面白かったら、オッケーです」と
西川先生。


f:id:keikakeikakeika:20210320214523j:plain
両方とも、
色硝子棒を2色混ぜました。
ブツブツつけるの好きやわ。
時間があれば全面埋めたい、
そう思っていました。


f:id:keikakeikakeika:20210320214335j:plain
日本初の硝子工房が明日香村の
飛鳥池工房遺跡で発掘されたことから、
春の展覧会「飛鳥は硝子のふるさと」が
開催されたのです。

人が生み出す宝石、
それが硝子のような気がしました。

火を扱うし、硝子も飛び散るし、
危険を伴うのですが、
ほんとうに楽しい、蜻蛉玉作り。
また飛鳥で体験したい、
機会があれば、必ず。


f:id:keikakeikakeika:20210320214047j:plain
昼食、キトラ古墳から高取町、
歩いて15分、すこ。さんへ。
3月限定ワンプレートランチ目当て。

豚の生姜焼き、たっぷりサラダ、
キャロットラペ、菜の花おひたし、
白米と雑穀米の菱餅ごはん、
薩摩芋の蜂蜜レモン煮、だし巻き玉子、
ロッコリのお惣菜、桜漬け、
そして、具だくさんのお味噌汁。

春や~!


f:id:keikakeikakeika:20210320214122j:plain
息子「どれもこれも美味しい!」と。
息子は飛鳥では
絶対にすこ。さんでしか
ごはん食べない、と言い切っています。
実は、私もそうなんだよなあ。
だって、こんなにきちんと
コロナ前から予約優先で
お客を大切にされるお店だったもの、
すこ。さん。


f:id:keikakeikakeika:20210320214155j:plain
デザートは、
昔ながらのプリンアラモード
とんでもなく大きなプリン!
甘さ控えめで玉子と牛乳が際立つ、
なつかしい美味しさ。
お食事で既におなかいっぱいでしたが、
さらにこのボリューム満点のデザート、
すこ。さんは男性向きでもあり。


f:id:keikakeikakeika:20210320214222j:plain
ドリンクの美酢ソーダ
フルーツヴィネガーのソーダ
私は果物酢が大好物なのです。
今日は柑橘酢でした。

息子はデザートを食べたあと、
眠気から目をこすっていました。
すこ。さんの美しいマダムに
「おなかいっぱいで眠くなったの、
かわいいね、赤ちゃんみたい」と。

すこ。さんには
成人された息子さんがいらっしゃいます。
男の子はいつまでもかわいい。
これは息子を持ったお母さんの
正直な思いです。


f:id:keikakeikakeika:20210320213805j:plain
高取町は3月いっぱい、
「町家の雛めぐり花めぐり」を
開催しています。
すこ。さんも店先にお雛様を飾られ、
お花もたくさん用意されていました。


f:id:keikakeikakeika:20210320213625j:plain
いいなあ、春だなあ。
なんて幸せな催しなんだろう。
この世に生まれてきて幸せだと
心から思います。


f:id:keikakeikakeika:20210320213729j:plain
土佐街道を行き交う客人方、
何人もすこ。さんに
入りたそうに店を覗かれました。

「すこ。はシュッとしてないお店」
と美しいマダムは仰いますが、
そんなもの要りません、
これだけ暖かい、それで充分です。

みんな陽だまりを求めて、
高取を、すこ。さんを、訪うのです。


f:id:keikakeikakeika:20210320213912j:plain
趣深い城下町。
豊かな文化が根付いた町です。


f:id:keikakeikakeika:20210320213438j:plain
町家のお雛様。
こちらは衣装の店まつむらさん。


f:id:keikakeikakeika:20210320213937j:plain
壺阪漢方堂薬品さんのお雛様。
格子窓が、ドキッとします、
お雛様を劇的に演出していて。


f:id:keikakeikakeika:20210320214011j:plain
子嶋寺近くのなかよし雛。
飛鳥まで歩いていたのは私と息子だけ、
自然あふれる贅沢な道程でした。

高取から飛鳥までの風景、
なだらかで豊かな光景。
麗らかな、古代の楽屋裏。


f:id:keikakeikakeika:20210320213847j:plain
壺阪山駅にも、
雛祭りの餅花と親王飾りが。


f:id:keikakeikakeika:20210320213550j:plain
他にもたくさん高取の町屋に
お雛様が飾られています。
写真撮るのも忘れるくらい、
静かで平和な心暖まる催しでした。

「ママ、おら今日は、
最初から最後まで楽しかった。
ぜんぶ覚えておくよ、
忘れない」と息子。

私も楽しかった、最初から最後まで。
コロナで飛鳥ばかり連れて行って
ごめんね、と思っていたけれど、
君はそんなこと思ってなかったんだね、
私が見損なっていたんだね、反省。

「何か生まれる瞬間が好きって、
ママいつも言ってるけど、
おら、なんかわかったよ」と息子。

飛鳥は硝子のふるさと。
人が生み出す宝石、それが硝子。
それが息子もわかったみたいで、
ほっこり。
私に与えうる限りの「生誕」の瞬間、
それだけが、
私が息子に贈れる「財産」なので。


f:id:keikakeikakeika:20210322000914j:plain
想い出だけが、
人生の宝なのかもしれません。