奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

止と観とは互いに他を成立せしめて不離の関係にある ~お水取り逍遥~

f:id:keikakeikakeika:20210308145459j:plain
昨日は息子の模擬試験の送迎のため、
会場が設定された奈良市街へ。
息子、初めての模試なので緊張気味。
最初だから気楽にね、と送り出し。

息子を迎えに行くまで、
2時間以上も空き時間あり。
佐保川を東へ沿って、
東大寺まで散歩することに。

中御門跡から東大寺幼稚園を通過、
奈良親子レスパイトハウスの前の
大仏池、鹿の群れ。


f:id:keikakeikakeika:20210308145531j:plain
大きさも数もピカイチの宿り木。
欧米ではクリスマスに
宿り木のしたに立っている人には
キスしてもいいという風習があります。
お気をつけあそばせ、です。


f:id:keikakeikakeika:20210308145630j:plain
指図堂と子安神社から大仏殿を眺め。
まだ8時前なので、誰もいません。


f:id:keikakeikakeika:20210308145703j:plain
大仏殿中門から南大門を眺め。
いやもう、贅沢やわ、独り占め。


f:id:keikakeikakeika:20210308145735j:plain
中門から大仏殿を眺め。
すみません、今日はお参りはここで。
行き先がありまして。


f:id:keikakeikakeika:20210308150007j:plain
おはよう。
馬酔木はさすがに食べへんのね。
馬酔木、毒あるもんね。


f:id:keikakeikakeika:20210308150053j:plain
法華堂もしくは三月堂、
見えてきた。


f:id:keikakeikakeika:20210308150223j:plain
お水取り真っ最中の二月堂。
ここら一帯、ほんのりと、
お松明の燃えた匂いがします。


f:id:keikakeikakeika:20210308150304j:plain
左手に良弁杉、右手に大仏殿。
二月堂舞台から東大寺境内を眺める。


f:id:keikakeikakeika:20210308150332j:plain
興成社、閼伽井屋、
お水取りの裏方の童子さんたちが。


f:id:keikakeikakeika:20210308150407j:plain
登廊は封鎖されています。
紅梅と白梅が屋根から覗いて。


f:id:keikakeikakeika:20210308150427j:plain
結界の注連縄。
舞台は聖域となりにけり。


f:id:keikakeikakeika:20210308150503j:plain
韃靼の燃えさし。
火の香りが至る箇所から漂います。


f:id:keikakeikakeika:20210308150554j:plain
二月堂の内陣には
練行衆が当然お籠りされています。
それでも、今ここに、
私とご本尊の十一面観音しかいない、
そんな止観の境地。


f:id:keikakeikakeika:20210308150720j:plain
私は、実は、
韃靼はもう20年は直に観ていません。
人混みが苦手なのが一番の理由で、
夜中のお参りが苦手なのが次の理由。
私は日が暮れてから出歩くのが大嫌い。
だから、日中、こうして
韃靼の燃えさしを訪ね歩くのです。


f:id:keikakeikakeika:20210308150749j:plain
閼伽井屋の井戸へ、若狭から、
若返り甦り生まれ変わりの
若水(おちみず)が送られる、
それがお水取りです。
火でもって、命の水を迎える、
それがお水取りなのです。

水の神として命を支える十一面観音。
ペルシア古来の大地母神
アナーヒターが本地垂迹したような。

私のお水取りへの参加はいつもこう、
ひとり静かに始まり、
ひとり静かに終わるのです。


f:id:keikakeikakeika:20210308150841j:plain
檜葉。お松明のおこぼれ。
いただいて帰りました。
無病息災と火災除けの護符なので、
玄関と台所にお祀りします。


f:id:keikakeikakeika:20210308150922j:plain
9時、東大寺南大門をくぐり、
息子の試験が終わるまで、
次はどこで待とうか、考え考え。


f:id:keikakeikakeika:20210308150958j:plain
通り過ぎてばかりの県庁前の
奈良公園バスターミナルへ。
うーん、県の威信をかけた箱物、
朝9時とはいえ、
ぜんぜん人が集まっていない。


f:id:keikakeikakeika:20210308151054j:plain
建物2階のスターバックスコーヒー
奈良公園バスターミナル店へ。
コロナ禍の前は、よく諸外国の方が
このテラスを利用されていました。


f:id:keikakeikakeika:20210308151028j:plain
一刀彫をモチーフにしたのでしょう。
スタバのコップを背負った鹿オブジェ。


f:id:keikakeikakeika:20210308151134j:plain
10時30分、息子を迎えに行って、
主人が待っている近鉄奈良駅まで。
途中、やすらぎの道沿い、
以前から気になっていたパン屋さん、
panc BAKERYさんへ。
ここはワインバーのAllez!!LeTrefleさんと
テイクアウトメニュでコラボされています。

息子がチョコレートケーキを、
私はスコーンと鯖サンドを。
ご近所らしき奥様方も
入れ替わり立ち替わり買いに来られ、
ああこれは外れなしだと私納得。
ご年配の女性の舌は信用におけます。

パンクベーカリーさんの向かいの
カフェバルドーさんからは、
発狂するほど美味しそうな香りが。
香りの正体、濃厚なナポリタン!
「今度の模擬試験の後、
必ず食べに行こうね」と息子。
「おう、合点承知」と私。
もう怖くなくなったのかな、
五ツ木の模擬試験。


f:id:keikakeikakeika:20210308151154j:plain
とよのあかり鈴の音さんに
昨日の昼食は決めていたのです。
なんと5㎞も歩いた私、
おなかすいて夢中で食べたので、
唐揚げの写真、撮れず。

先日、三田村邦彦さんの冠番組
『おとな旅あるき旅』で紹介されたら、
お客さんがたくさん来られて、
こんな時期だから嬉しい限りです、
とお店のお姉さん。
三田村さん、救世主ですね。

それから、春鹿さんへ。
春の利き酒のラインナップです。
私は舐める程度ですが、
それでも春鹿さんのお酒は
飲みやすいお酒だと思います。


f:id:keikakeikakeika:20210308151214j:plain
春の時期のグラス。
実物はもっとオレンジ色っぽく、
とてもかわいい桜色です。
ああ、春ですね。


f:id:keikakeikakeika:20210308151324j:plain
興福寺の南大門跡、般若の芝。
鹿の溜まり場。


f:id:keikakeikakeika:20210308151347j:plain
おーい、おーい、
こっち向いて。


f:id:keikakeikakeika:20210308151402j:plain
向いてくれました。
えらい別嬪さんたちです。


f:id:keikakeikakeika:20210308151256j:plain
金堂と五重塔
薪能金春流発祥地の石碑は
馬酔木に埋もれそうです。


f:id:keikakeikakeika:20210308151504j:plain
くんくん。少し汚れてるね。


f:id:keikakeikakeika:20210308151447j:plain
お母さん綺麗綺麗してあげる。


f:id:keikakeikakeika:20210308151521j:plain
南円堂が鹿の親子を
見守っているようです。

先のことは読めませんが、
皆それぞれ春を迎えようと
やれる限りのことに努めている。

息子もちょっとばかり試練を超えて、
ちょっとばかり大きくなったよう。
私も見習わないと。
若い人の存在は、私にとって水のよう。
死と再生を司る、春の変若水です。


止観とは
止 śamathaと観 vipaśyanāとの合成語。止とは精神を集中し、心が寂静となった状態、観とは対象をありのままに観察することを意味し、止を観の準備段階とする。この止と観とは持戒とともに仏教徒の重要な実践とされ、原始仏教経典をはじめ、諸経典に多く説かれている。また止と観とは互いに他を成立せしめて不離の関係にある。
『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』