奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

古代ガラス製作体験記 国営飛鳥歴史公園 古代ガラス工房 ~考古学特殊講義④~

先週の月曜、夕食を作っている最中、
包丁で左示指を切ってしまいました。
それ以来、左肩がむずむずして、
金曜には上腕まで痺れてきました。
止血のため左示指の第一関節に
絆創膏をきつめに巻き続けていたので、
気休めにそれを緩めてみた途端、
左肩から上腕にかけての痺れが、
すっ、と霧散しました。

人体の不思議、摩訶不思議です。
先週はこの不調のため、
ブログどころではありませんでした。

『中枢は抹消の奴隷』とは
養老孟司先生と島田雅彦氏の著作の
題名ですが、言い得て妙だと、
身をもって思い知らされた次第です。


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昨日21日、国営飛鳥歴史公園
古代ガラス製作体験に行きました。
キトラ古墳周辺地区の檜前寺跡近くの
体験工房が古代ガラス工房です。


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① 炉と坩堝を用い管ガラス棒を作る。
② ①を細分化して管玉を作る。
③ ②を鋳型に嵌めて丸く形を整える。
④ ③を紐でアクセサリーに仕立てる。


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炎から形成されたばかりのガラスを
冷やすのに時間がかかるので、
体験は③から始まります。
用意された管玉に離型材の刈萱を差し、
砥の粉を塗った鋳型に並べ、加熱。


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息子よ、若さを燃やして煽げや煽げ。


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均等の形に作るのは職人技。
火が相手なので。


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①の制作開始。
手前は炉、背後に鞴(ふいご)。


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炉を開けると
炭が火を噴いています。


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炉の中には坩堝。
ガラスの原料が煮立っています。


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金属棒でガラスを巻き取ります。
管の中空を作るため二手で行います。


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巻き取ったガラスの底を平らにします。
二手同時に行います。


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二手の底を合わせます。
棒を並行に合わせるのがキモ。


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炉でよく炎にかざします。
熱い熱い、真剣勝負。


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火を熾すのに、空気は不可欠です。
鞴はまさにモーターです。
もののけ姫』のタタラ場を彷彿。
余談ですが、
私におけるアニメで一番の男前は、
アシタカ一択です。
アシタカは、心が抜群に綺麗です。


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炎が爆ぜるまで風を送り込まないと。
私も一連の作業を体験しましたが、
古代ガラス職人は複数の息が合わないと
立派な仕事はできない、
そう思い到りました。


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息子「ものすごく面白い」と。
ほんとうだよなあ、
百聞は一見に如かずだよ、
モノ作りは今生きている証だね。
私、やっぱり考古学が好きだあ。


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炉や竃が万物を生み出す大地母神
称されるのも納得です。
生まれ落ちたガラスは火と風の子、
それはそれは美しい童神たちです。


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勢いある炎に精錬されたガラス。
よく伸ばして、まっすぐに。


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両端を落として、できあがり。
練られたばかりのガラスは茶色。
講師陣の見本のあと、
参加者によるガラス製作が開始。


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左の短い管ガラスは、私と息子作。
右の長い管ガラスは、上述のもの。
ガラスは冷めると緑に変色します。
このガラスは銅、酸化銅なのです。
十円玉の緑青です。


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だんだん虫の卵のような薄緑に。
生まれたての蝉の翅の色、
私の一番好きな色です。


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④のアクセサリー制作。
鋳型から外して、刈萱も取って、
砥の粉を洗い流します。


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組紐で編みます。ねじり編みです。
緑のガラスを引き立てるように
黄色ベースの紐を私はチョイス。


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息子は大好きなオレンジ色の紐。
捩花みたいなねじり編み、
息子にはちょっと難しいかな。


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機織りの菊止めがセロテープ、
杼(ひ)が竹櫛。
私はこういう手作業、けっこう得意。


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手前のストラップが見本。
息子には講師の先生が付きっきり。
「お母さん、上手ね」と先生。
「ママ、なんでも夢中なんで」と息子。


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なんでも夢中で悪かったね。
見よ、私の意匠、三重塔ぞ。


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キトラ古墳から向こう、
南の風景は吉野山の連峰。


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最古の仏塔は法隆寺五重塔
飛鳥の三重塔は、岡寺かな。


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体験工房では土器の野焼きなども
体験できます。
是非おいでとお誘いを受けました。
もちろん、伺うつもりです。


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昨日の陽光は4月下旬並み。
春霞で空が白んで見えます。


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明日香村は電柱を地中に埋め込む
景観政策を取られています。
日本の故郷の矜持、ですね。


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古代ガラス作り、ほんと楽しかった。
仏像などに荘厳としてあしらわれている
ガラス玉を見る目が、今後は
俄然違ったものになるでしょう。


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キトラ古墳に来たら、
高取町の「すこ。」さんへ。
今回は15時から遅めのランチ、
お店でお食事にしました。

定番のスコーンランチ。
具だくさん野菜のスープ、
春野菜のサラダ、
菜の花のおひたし、
キッシュ風オムレツ、
プレーンと紅茶のスコーン、
ブルーベリージャム、
苺とキウイのグラノーラ
セットドリンク併せて1,000円!
こんな手が込んでて1,000円!


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きちんとしたコロナ対策で、
4人しかお店でお食事できません。
すこ。さんは
カウンターだけのこぢんまりした、
なおかつ大人気のお店なので、
必ず必ず予約を入れないとダメです。
そのかわり、ゆったりと安心して、
安全にお食事できます。


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お目当ての苺パフェ。
ランチ後ミニデザートのパフェ。
丸ごと蜜柑のコンポート、
プリンとオレンジゼリー、
苺を添えたバニラアイス、
猫ちゃんのクッキー。
これで500円! 申し訳ない!


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贅沢苺のプレートパフェ。
主人と息子の二人がかりで食す。
ココアシフォンの苺デコレーション、
オレオマフィンが加わります。
このパフェだけでおなかいっぱい!
味はもちろん最高に美味しいです。
すこ。さん、
もはや飛鳥地方で一番かもしれない、
創意工夫に満ち溢れたお店です。

高取町、今年の3月は
町屋の雛巡り花巡りが開催されます。
昨年はコロナ禍で中止。
すこ。さんも3月は雛祭りメニュを
出されるそうです。
感染対策万全に、再来の予定です。


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三輪山です。車中撮影。
24号線は日中アホみたいに渋滞するので、
169号線で帰路に着きました。


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箸墓。
私には風景の一部ですが、
これは贅沢な価値観でしょうね。


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景行天皇陵。
倭建命のお父さんのお墓。
天理市の古墳群、
一基一基の規模が大きい。

古墳の数そのものでは、
奈良県は全国8位です。
意外でもなんでもなく、
古墳が作られる時期が早かった大和は、
古墳が作られなくなった時期も
同じく早かっただけです。


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景行天皇陵の陪塚、上の山古墳。
その麓の水口神社。
崇神天皇陵を撮ろうとしましたが、
国道からは近すぎて全貌は
納まりませんでした。
黒塚古墳は国道から奥まっているので
これも車中撮影は無理でした。

そろそろ山の辺の道を
散策しても良い頃でしょう。
大和古墳群は、
やっぱり歩いて眺めないと。


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この体験記、
考古学特殊講義に含められるでしょうか?
古代ガラス職人の技術、
考古学体験としてスクーリングに
組み込まれても良い気がします。