奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

誰も見たことのない夢 ~西洋史概論⑥~

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「瓊花さん、『銀英伝』、好きでしょう?」
とbrainからズバリ的中されました。
「え、逆に、『銀英伝』嫌いな人、います?」
と私の返答。

「読む読まないの選択肢くらいかな」
「あれ読んだら、
政治ってキッタネ~と鼻白みつつ、
もう一歩、踏み込んだ境地に立てます」
「戦争を賛美もしてないしね、意外に」
「だから、戦国時代マニアが、
私の周りの『銀英伝』ファンにいないのか」
「群雄割拠の時代を好む人って、
その暴れはっちゃくの時代だけ
ピンポイントで好んでさ、
通史で歴史を見ないからじゃない」
「平和な時代になれば
有象無象の輩は排除されるから、
自分たちの出る幕はなくなる、と」
「信長好きって公言する人、
信長とは真逆のつまらない人、
多いじゃない」
「それは言えてる」

「瓊花さん、『銀英伝』ではやっぱり
ヤン・ウェンリーが好きなの?」
「仁者無敵、
ヤンさん嫌いな人、いないでしょう」
「僕はオーベルシュタイン一択だねえ」
「私もああいう
ダイナマイトな正論ぶちかます参謀、
ぞくぞくします。でも」
「でも?」
「令和の時代に『銀英伝』を観ていたら、
なんと私、ラインハルトに共感しました」
「ラインハルトも瓊花さんも質素倹約だから」
「ラインハルトは銀河帝国初代皇帝にして、
王権を奪うこと以外、無欲恬淡としています。
彼は脇目も振らず生きて、そして死んだ」
「余所見しないよね、瓊花さんも」
「私は臆病な競争馬で、
ブリンカー(遮眼革)つけてるだけです」
「いや、生まれつきだよ、その目隠し」


西洋史概論、
なんとか書き直せました。
通史で古代西洋史を勉強できて、
ほんとうにためになりました。

歴史を勉強するには、
皇帝からその皇帝の暗殺者まで、
幅広く人間に対する興味を広げないと、
なんにも見えてこない。
ピンポイントでの研究は、
概要をきちんと習得してから、です。

皇帝になろうとする気持ち、
皇帝を刺そうとする気持ち、
双方を我が意にできたら、
歴史の無限の扉は一斉にひらく。


ラインハルトは臨終の際、
姉のアンネローゼへこう告げます。


「夢を見ていました、姉上」
「まだ、夢を見足りない、ラインハルト」
「いえ、もう充分に見ました。
誰も見たことのない夢を、充分すぎるほど」


私も充分、
夢を見させていただきました、
西洋史概論のお勉強のさなか、
誰も見たことのない夢を。