まほろばに神鹿を追って

Chasser le cerf de Dieu à Nara

闇のなかの象

群盲象を評すとは、
なかなか辛辣なインドの寓話。

盲人の群れがそれぞれ
象の一部を撫でて、
象とはこんなだあんなだと
自分の見解を述べる。

「皮膚は硬い」
「鼻は長く先細っている」
「耳はたいへん大きい」
なるほど、象はその通りの特徴です。
しかし、
それが象のすべてではない。
そもそも、そこにいるのは、
ほんとうに象なのか?

肝心なのは、
象が何であるかより、
その象が見えていない、
そこなのです。

インド人には敵わない。
こんなこと考えられた日にはもう、
手も足も出やしません。


私のブログ、
スマホ画面にはトップ5の記事が
掲げられます。
最近、史料学概論や文化財学講読の
記事がまた食い込んできています。
4月10月の新学期、
だいたいそんな傾向です。

なんだかんだで3年ほど
奈良大学通信で学んで得たのは、
結局、餅は餅屋、
史料学概論は史料学概論、
文化財学講読は文化財学講読、
それぞれの担当教官と
テキストとサブテキスト、
そちらに体当たりでぶつかるのが
ベストだということ。


私は学生のころ、
国語と古典の成績は良かったのですが、
それは、答えが長文の中にすべて
書かれているからで、
こんな簡単な科目はないと
常に嬉々として取り組んでいました。

数学や物理が得意な友人は
「国語の答えって、
ほんまにその答え一つで
ええんかよ? 疑ってしまうんや」
と眉をしかめて私へ問いました。

「作者の言いたいことって、
きちんと明言されてるもんやで。
名作とか名文なら、なおさら」
それが私の返答でした。


私は何が言いたいのか。
私は闇のなかの象みたいなもの、
ということです。
そもそも、私は象ではないのです。

皆さんが追うべき象は、
皆さんの目の前、
テキストにサブテキストに、
奈良大学に、きちんとおわっしゃる。


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先日、明日香村で制作した
草木染のストール。
色止めのアイロンがけの際に、
5個のお花模様の真ん中の模様、
李の紫で染めた花模様の芯に、
女王のような魔女のような
線対称の人型を見出しました。
自然の偶然、すごいです。


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回旋舞踏で有名な
スーフィ(イスラーム神秘主義
メヴレヴィ教徒にも似ています。
私の敬愛するペルシア詩人、
ルーミーがメヴレヴィの開祖です。