奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

ホラホラ、これが僕の骨。

中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫)
ホラホラ、これが僕の骨。
骨はしらじらととんがっている。

私の最愛の詩人、中原中也の言葉。
十代のころ、
中也の詩集と
小林秀雄訳のランボオ詩集、
その2冊さえあれば事足りた。
あと、李賀の漢詩と、芥川と中上と。
ああ、澁澤さん、忘れちゃダメだ。
同門でも栄一じゃなくて、龍彦のほう。


いやなことがあれば、
私はそれを紙に書きなぐって、
その紙を手でびりびりに引きちぎって、
靴底でぎったぎったに踏みにじって、
最後は火に焼べます。
たいがいのことは、
これで水に流せてきました。

このコロナ禍で、奈良大学通信の
私の海図もばっさりomitされました。
四字熟語の「落花流水」、
中国語では
「さんざんな目に遭う」の意。
でもまあ、麦は踏まれて強くなる。
私を苛んだ人に
「あなたがいたから私は強くなれた」
その礼を言うために、私は、
私を苛んだ人を凌駕したことがあります。
実際、それが現実となったとき、
心からその人に「ありがとう」と言えて、
私は、真実強くなれたと自負しました。


どのスクーリングのときだったか、
奈良大学校内で過ごしているとき、
「最初の一年間が、勝負らしい。
その一年間でひとつ、
ひとつでもレポートが提出できれば、
なんとか卒業に漕ぎ着けるってさ」と、
学友会の方からでもお聞きになったjinxを
どなたかがどなたかへ話されていました。

奈良大学通信の卒業率は2割程度。
クマケア治療院日記の
クマケア先生のブログから知りました。
全国平均の卒業率は1割ほどなので、
奈良大学通信生のmotivationはすごい。
それでも、
5人中1人しか卒業できないのか。
その差は、なんなのだろう。
1科目のレポートを書けるか、
行動するか、しないか、
当たって砕けるか、
砕けるどころか
当たることさえできないままか。

「卒業なんてできなくていいの。
奈良に来れて、考古学の専門の先生から
じかに講義を受けて、それだけでいいの」
と断言する方もいました。
一瞬、あきれましたが、
それはそれで潔い、と考え直しました。

自分の道を、自分で決めているから、
卒業しようがしまいが、潔いのです。


私は突き動かされた。
3歳になったばかりの息子と尋ねた
東大寺で、
謎を投げかけられた、
この問いはまじめに解くのだよ、と。

論文ありきで入学した奈良大学通信。
この降って湧いたmoratoriumの1年で、
その論文、
磨きあげるべきじゃあないかしら、と。


ああ おまえはなにをして来たのだと……
吹き来る風が私に云う

中原中也『山羊の歌』より『故郷』