奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

於かれた肥沃さを噛みしめて ~シルクロード学⑧~

興亡の世界史 シルクロードと唐帝国 (講談社学術文庫)
今読んでいる森安孝夫氏の著作です。
森安先生は阪大名誉教授で
中央ユーラシア史の権威です。
この著作はもう、とんでもなく面白い!
しかし、読んでいて
「森安先生、命狙われないかしら」
と危惧するほどradicalです。
しかしradicalには急進的や革新的のほかに、
根本的や根源的という意味もあり、
その側面も森安先生の論理は孕んでいます。
詳細はぜひ、お目通しのほどを。
目から鱗が垢のように
ぼろぼろこぼれていきますよ。

さても私をふるえあがらせたのは、
あとがきの一文でした。

今や歴史学の一環として
中国以外のアジアを研究することを
大学の制度として保証し、
しかも遊牧民族を夷狄視せず
客観的に見ることができるのは
世界広しといえども日本だけである。

中央ユーラシア・西アジア
東南アジア世界を含む
本当にグローバルな世界史を、
学問的最高水準を踏まえて
叙述できる環境は、
もはや日本にしかないのである。

いやもう、喧嘩上等の核の核、
日本と世界への愛に満ちた言葉です。
それは、今現在、奈良大学通信の
シルクロード学として、
私のような末端までが自論をこねられる
自由自在な環境を、
ガツンと思い起こさせてくれたのです。
日本こそ、肥沃な大地だったのだと。
好きに勉学できて、ああもう、僥倖です。

私は小学生のころ、
大阪の天王寺界隈へ外出した際、
年齢性別国籍不詳の浮浪者から
(30年前の天王寺界隈は“魔界”の風格でした)
「あんたは張作霖の生まれ変わりや」
といきなり言われ、
「ちょーさく? レツゴー三匹の?」
と言い返した覚えがあります。
長作師匠はこの2月に亡くなられましたが、
当時は当然ご存命でした。

別に、
ふつうの女の子の容貌だったと思います。
それが満州馬賊あがりの
苛烈な軍閥政治家の生まれ変わりって。
そのころ私は10歳そこそこ、
張作霖の名前すら知りませんでした。
それ以降、中国やシルクロード
大陸に目を向けるようになったのです。
しかし、張作霖て……radicalですね。