奈良大学通信まよい鹿

奈良大学通信教育部に入学しました

火中に立ちて問ひし君はも サホヒメの王国

……ほぼ死んでいました。
2週間前にブログを更新した際、
長っ尻の風邪が恢復したと書きましたが、
そこから食道が狭窄状態となり
食事がのどを通らず体重が激減!

胃カメラをしてもらい、
胃も十二指腸もきれいピカピカ、
腫瘍マーカーもひっかかることなく、
逆流性食道炎と診断されました。
飲酒も喫煙もしない私、
原因は「ストレス」一択(爆)。

向こう3か月は内服が必要ですが、
とにかく重篤な病気ではなく、
安心しました。
いきなり痩せるとほんとうに怖い!


f:id:keikakeikakeika:20181123221747j:plain
昨日は、奈良県の文京区を偵察(笑)。
奈良市佐保台、狭岡神社に行きました。
鳥居の紅葉が眼福でした。
この神社の隣に、奈良県トップの進学校
県立奈良高校が鎮座まします(笑)。

奈良県少子化が止まらず、
奈良大学の最寄り駅、高の原駅の東にある
平城高校が統廃合され、
そこへ奈良高校が移る予定です。
どちらの高校も、思うことは多々。
伝統ある奈良高校の校舎がどうなるのか、
まったく関係ない立場ですが感慨深く、
その雄姿を目に納めたくなったのです。
古い古い創立90年を超えた、
地味ですが威厳ある校舎に、敬礼。

新大宮駅から歩いて20分。
ここは確かに駅近ではありませんが、
氏神の狭岡神社から若草山まで望めて、
風光明媚、閑静な歴史美観地区です。
未来ある人たちに、最もな道を、
先に生きた者は用意すべきでしょう。


f:id:keikakeikakeika:20181123221915j:plain
古事記』の悲劇、
サホヒコとサホヒメの叛乱。
もともと、
大和北部はサホの一族が統べっていました。
狭岡神社は、サホの本陣と言われています。
佐保は、サホともサオとも発音されます。
サホのオカ、サオカとなったのだと。
狭岡神社はまさになだらかな丘陵です。

鳥居をくぐり左手に、サホヒメ伝承の鏡池
ここで生まれ育ったサホヒメを、
垂仁天皇が迎えにきた場所だそうです。
この池を鏡に、サホヒメがお化粧した、と。

サホは、サホヒコとサホヒメの母、
オオクラミトメが治めていました。
大いなる、闇を見つめる女。
母権制の王国だったのではないでしょうか。
つまり、
サホヒメを妻に得るということが、
サホの領地を得ることと同義だったと。


f:id:keikakeikakeika:20181123222122j:plain
叛乱を蜂起するに当たり、
サホヒコが先ず仕掛けたことは、
妹にその夫を殺せとの、かなり高度な内容。

こんなこと、普通の女にできるんだろうか?
また、普通の女でなくても天皇暗殺なんて、
よほどの能力がなければ頼めもしないよ?
などなど、私は小学生当時、
サホの叛乱を『古事記』で知ったときから、
サホヒメのpowerというか
底知れなさを推量していました。

サホの叛乱は、
垂仁天皇とサホヒコの二人の男が
利権をかけて一人の女、
サホヒメを奪い合うものでもあったのだと。

しかし、
サホと命運を供にすると決めたのは、
ほかならないサホヒメ自身でした。


f:id:keikakeikakeika:20181124150615j:plain
そんな不埒なことを考えていたからか、
尾籠な話ですが不意打ちの腹痛に
うずくまってしまいました。
どうしよう、もう、あかん!
と冷や汗にまみれると、
「トイレあったよ!」と主人と息子の声。

氏子さんたちに愛されている神社さんで、
ここには立派な水洗トイレがありました!
私はほんとうに半泣きになりながら、
「サホヒメさま、ありがとうございます!!」
と拝み倒しました(苦笑)。

このあたりで散策される方に、
狭岡神社のトイレ情報は朗報となるのでは。


f:id:keikakeikakeika:20181123222717j:plain
タイトルの
「火中に立ちて問ひし君はも」は、
ヤマトタケルに対するオトタチバナヒメ
絶唱です。
しかしこれはそのまま、
サホヒメから垂仁天皇への絶唱
置き換えられると思いました。

サホの本陣は灰燼に帰しました。
この狭岡神社はサホの終焉の地です。
叛乱の首謀者であるサホヒコの骸は
この地にうずめられている気がします。
サホヒコをサホから引き離すなんて、
あまりにもむごい、つらいので。

サホヒメは、私の大好きな考古学者の
森浩一先生が『敗者の古代史』で
語られているように、
垂仁天皇の手により
若草山の山頂に眠っていると思います。
サホの女王にふさわしく、
いまもなお、春を迎える山焼き、
炎でもってその魂を慰撫されているのだと。

狭岡神社と若草山は、
一つの視界に納まる近さです。


f:id:keikakeikakeika:20181123222829j:plain
あら、僕、こんなところで何してるの?
あれ、ここ、見覚えあるよ!
「パパがね、急におなか痛くなってね。
ママの学校のそばだったから、
トイレ借りたの」
今日は寒いから、
みんなおなかこわしちゃったね。


f:id:keikakeikakeika:20181123222940j:plain
ほんとうに今年は
私には勉強しづらい一年でした。
あきらめかけました、特に今月は。
でも、
ひょんなことで奈良大学の恩恵を被り、
やっぱりここの大学の方はみんなやさしい、
がんばろう、しんどいけど、がんばろう、
そう誓い直すことができました。

森先生の本、読もう、久しぶりに。
私の反骨精神は、森先生の影響大です。
「こけたら、立ちなはれ」
これは松下幸之助相談役の言葉。
相談役のこの言葉に、
どれだけ助けられてきたか。

サホヒメさま、私もがんばります。
あなたのように、意志を貫きます。

偶然の賜物

えっ、もう11月9日!
やっとこさ、体調不良から恢復しました。
呪われたような、祟られたような、
超次元の風邪っぴきでした。
このエゲツナイおよそ3週間、
無事くぐりぬけられたのは……?


f:id:keikakeikakeika:20181104201043j:plain
11月3日、文化の日
私は未だ絶不調にありました。
主人が何気に「温泉、浸かるか?」と。
で、向かった先は、
我が家から車で30分弱の信貴山
朝護孫子寺でお参りしてから、
その麓にある信貴山観光ホテルへ。
日帰り温泉が楽しめるのです。
露天風呂は大門池に開かれ、絶景です。
風呂上がり、
ホテルの喫茶店「ふうちん」でいただく
林檎のシブースト、私の大好物。


f:id:keikakeikakeika:20181104201058j:plain
ガラス張りの喫茶店
信貴山頂、朝護孫子寺奥の院
空鉢護法堂まで望めます。
ものすごい、狼煙のようなあの煙は?


f:id:keikakeikakeika:20181104201114j:plain
文化の日には毎年、
信貴山朝護孫子寺では
柴燈護摩供火渡り大祈願会が
開催されるのです。

私は体調不良もあり、
護摩を拝む気力もなかったのですが、
開運橋のたもとのお食事処「松月」の方から
「火渡り、ぜひお試しになって。
無病息災で過ごせますよ」と諭され、
護摩が焚かれている祭壇まで向かいました。


f:id:keikakeikakeika:20181104201148j:plain
私が護摩に辿りついたときは、
もう終息に近い時間帯で、
それでも火渡りのため、
100人くらいは列を成していました。


f:id:keikakeikakeika:20181104201215j:plain
この奉修柴燈護摩供の札を
紅い鉢巻でひたいに挿し留め、
裸足で護摩の残り火のうえを歩くのです。


f:id:keikakeikakeika:20181123221554j:plain
すごい煙で、目が痛く、視界が怪しくなり、
それだけでも存在が不安定になりました。
火は消されていましたが、熱気は残り、
蜃気楼のように目に見えるものすべて、
ゆらいでいました。

私の番が来て、私の肩のあたり、
修験者のお坊様が真言を唱えられました。
「なんか、私、焼け死ぬのかな」と、
不意に生贄の諦念に襲われました。

で、実際に火渡りを行うと、
えらい煙で目を閉ざすしかなく、
般若心経をぎゃーてーぎゃーてー
と唱えて意識を整え、
やっと目を開けられたときには、
なんと火を渡り終えていました。


f:id:keikakeikakeika:20181123221614j:plain
行を終えた労いでしょうか、
「御守」と「寅饅頭」をいただきました。
主人と息子が言うに、
火渡りをしている最中の私が
煙でまったく見えなくなったそうです。
消えてしまったんじゃないか、
息子は真剣にふるえあがったそうです。


f:id:keikakeikakeika:20181104201233j:plain
信貴山で火渡りの行が行われていることは、
実はこの日に初めて知りました。

ほんとうに、偶然、
この日に信貴山に来ただけでした。

ホテルで温泉に浸かり、
松月で山菜稲荷寿司を食べたら、
家に帰るつもりでした。


f:id:keikakeikakeika:20181104201258j:plain
ホテルで眺めた護摩の白煙は
私に行を知らせる
まさに狼煙でした。
松月のおかみさんのお誘いの言葉も。

列に並んでいるときも、
私の後ろの方が鉢巻を用意してくださるなど
先達として手順を啓蒙してくださり、
行が終焉した際には修験者の方々から
祭壇のお下がりを懇切丁寧に賜りました。

たくさんのやさしさが、
私をこの護摩の神聖な場へ
導いてくださったのです。


f:id:keikakeikakeika:20181104201326j:plain
私は、100人のうち99人が幽霊を見ても、
たった1人、幽霊に気づかない、
そういった選り抜きのボンクラです。

それでも、それだからこそ、
天文学的な確率での偶然に
ラクラめまいも懐くのです。

息子曰く、
体調を崩してからの私は
水母のように半透明に見えていたそうです。
裸足で冷たい土を踏みしめ、
燻ぶる火のうえを渡ってようやく、
自分を取り戻せたのだと思います。

勉強は一生もの

f:id:keikakeikakeika:20181031132925j:plain
我が家の近所、道路沿いの堤、
とってもうつくしいお地蔵さま。
この通り、首と胴で裂けた痕があります。
自然に割れたと思いたいものですが。
ああ、でも、自宅近所の公園は、
江戸時代に代官所が置かれていました。
サムライが試し斬ったか、蹴倒したか。

赤い前掛けがすこしめくれていて、
なんだろう、とのぞくと、
おなかに、おおきなカタツムリ!
息子とふたり、歓声をあげました。
またいいところにかくまわれたね。

お地蔵さまは、
賽ノ神も担われていると思います。
例えば、
このお地蔵さまが据えられた道を境に、
土地の地質も変わっているのです。
ムラとムラの境界に立つ神。
境界とは、異界です。

地獄に仏、まさにお地蔵さまのこと。
このお地蔵さまも、
この写真ではあまりわかりませんが、
右顔は柔和で、左顔は厳しいのです。
地獄極楽、双方に通じる証拠です。


f:id:keikakeikakeika:20181031133221j:plain
先日訪問した
奈良県立万葉文化館のスナップ、
今頃つくってしまいました。
そちらの記事にも貼ってみましたので、
ご再読いただけましたらありがたいです。
好きなことをすると、元気になりますね。

この2週間、しつっこい風邪に、
私の体調は絶不調にありました。
あと、息子の小学校のイベントが
目白押しで、さらに病み果てました(爆)。
私が狂っているのか?
狂っているのは世界のほうか?
映画『マッドマックス』の世界観(苦笑)。
齟齬を感じっぱなしのPTA活動です。

いやなことをしていると、
人の意識はちぢこまってしまいます。
体力的にほんとうにしんどいですが、
私は奈良大学通信を続けていて、
良かったです。
勉強していると、精神の均衡が保たれます。
今年一年の休学も考えたのです、これでも。

イムリー、
奈良大学通信からのお知らせが。
在学期間と休学期間が延長されるようです。
1年次入学は、在学期間が10年から14年に。
3年次入学は、在学期間が5年から7年に。
休学期間は、3年から5年に。

いい試みだと思われました。
おとなですもの、10代以上に
いろいろな理由がからんで、
勉学を継続しにくくなる状況、
大ありです。
これはつまり、
在学期間を越えてしまう方々が
大勢いらっしゃるということでしょうね。
もう一度最初から……それは、きつい。

私も大学へ要望がひとつあります。
試験の際、ノート持ち込みを
全教科で可能にしてほしい、それです。
せっかく完璧(自分の中では)に仕上げた
試験10問のレポート、
無駄にしたくないからです。
まあ、これは、却下でしょうね。

2005年4月開設の奈良大学通信。
来年3月には
卒業生が1500人を越えるそうです。
今年の10月の新入生は、69人。
在籍者総数は1165人。
減少傾向にあるかもしれません。

大学側のこの試みは、
生徒側にも改善となると思われます。

いしきりさん 石切劔箭(つるぎや)神社

f:id:keikakeikakeika:20181009073816j:plain
10月8日、
我が家からは生駒山をまたいですぐ、
東大阪市の石切劒箭神社、
通称「いしきりさん」へお参りしました。


f:id:keikakeikakeika:20181009073826j:plain
近鉄奈良線石切駅の北口、
さらに北へ北へと
門前町を下っていきます。
この「くだる」という過程が、
「異界」へ渡る行為そのもので、
どきどきします。
不思議と、
ベルガモシエナウルビーノなど、
イタリアの歴史ある
坂の多い町に似ていると思いました。


f:id:keikakeikakeika:20181009074003j:plain
占いの町、いしきりさん。
「辻占(つじうら)」が現実のもの。
この雰囲気は、香港や台湾に近いかな。

私がちいさいころ、30年ほど前は、
いしきりさんの長い長い門前町は、
それこそ「魔界」の風格にありました。
deep大阪、chaos大阪、
もっともっと、おどろおどろしていました。

ひさびさに訪ねてみたら、
観光地として世に知れて、
だいぶ洗練されています。
それでも、初めて訪れる方には、
きょーれつ、かと。


f:id:keikakeikakeika:20181009073838j:plain
いしきりさんの本殿。
物部氏の神社です。
先日訪れた天理市石上神宮から、
物部氏つながりです。

いしきりさんは、「でんぼ」つまり
「できもの」封じの神様です。
いぼやおできは無論、
麻疹や風疹などの感染症
そして、できものの最たる「癌」、
それらの治癒を願い、毎日みなさん
百度参りをされています。

物部氏大和朝廷の軍事を担う一族。
闘う強力な産土神として、
いまもなお、人びとの切なる思いを
受け止めてくださっています。

私も7歳のとき、風疹に罹り、
祖母が私の衣類を
いしきりさんでご祈祷していただき、
それを病床の私に着せてくれました。
私は痕も残らず、まもなく恢復しました。

いしきりさん、
あのとき助けていただいて、
ほんとうにありがとうございました。


f:id:keikakeikakeika:20181012104524j:plain
ご神木の大楠。樹齢500年。
楠は安心感を与える木です。
ここ、東大阪、河内、
もちろん楠木一党の領分です。
楠木って、これまた、いい名前です。


f:id:keikakeikakeika:20181009073908j:plain
先にお参りをしてから、
おなかを満たすのが礼儀。
ここ「梅月堂」のみたらし団子、
最高においしいのです!
このお店目当てに
石切へ来る方も、たくさんいます。


f:id:keikakeikakeika:20181009074019j:plain
むかしむかしから
門前町でお商売されている方々は、
ほんとうに客あしらいが上手。
店の道向かいの休憩所で
みたらし団子を食べさせてくださいます。
お茶もサービスしてくださるのです。


f:id:keikakeikakeika:20181009073941j:plain
まだおなかがいっぱいにならない、
というわけで、
「つけもの茶屋」へ。
複数のブースがつらなる、
はやりの飲食スペース形態ですね。


f:id:keikakeikakeika:20181009073928j:plain
いしきりさんの門前町には
たくさんの食堂がありますが、
なかなかいちげんさんには入りづらい、
レトロかつシックな威厳があります(笑)。
ですが、この「つけもの茶屋」、
開放的で、なによりメニューが安価。
そして、さすが大阪、
何食べてもおいしかったです。


f:id:keikakeikakeika:20181009074048j:plain
この日は電車で来たので、
主人が昼からいい気になって
ビールを注文。
おつまみの「大阪てっちりせんべい」、
これ、すーごくおいしかったです!
大阪土産にもってこいかも。


f:id:keikakeikakeika:20181009074037j:plain
初宮や、ちょっと早めの七五三に、
かわいいこどもたちが
家族とお参りしていました。

晴れ着の赤ちゃんを抱っこした、
きちんと黒い礼服を着た
若くてきれいなお母さんが、
とってもとっても明るく元気溌剌と笑い、
ご主人に「そんな笑わんでええ!」
と叱られながら写真を撮られていたのが、
なんともほほえましかったです。

大阪は、ほんとうに、おもしろい。
元気を与えてくれる町です。
汚い、がさつ、それも真実ですが、
もうここしかない、
そんなぎりぎりの人たちを
「しゃあないな」の一言で
匿って受け容れてくれるのが、
大阪の町です。

大阪は、人の砦、です。

私は、
慈愛に満ち満ちた大阪が、
大好きです。

新しい航海図

f:id:keikakeikakeika:20181009074112j:plain
私の分身、シシィの再登場。
とうとう10月、2回生が始まりました。
教科書がドーンと届き、
これでようやく美術史・西洋史東洋史
三大概論のテキストを
図書館に借りなくて済みます。
しかし、
来年に繰越のはずの歴史文学論を
誤って採ってしまいました。
届いたテキストの『増鏡』、
大切に読ませていただきます。

一年前、奈良大学通信の秋季入学に向かい、
懸命に下調べをしていた自分がなつかしい。
火はまだ燃えていますが、
一年前とは色が違う。
赫、この色が一年前。
一年後、火は青白くなっています。
冷静に燃えている、そんな感じです。

秋季の新入生、たくさんいらっしゃるかと。
コツなんて
与えられるような分際ではありませんが、
とにかく目いっぱい科目履修をして、
届いたテキストと設題を照らし合わせて、
「向いてない」「無理」とか思う科目は
とりあえずスルーして、
「向いてる」「大丈夫」と思った科目を
がつがつ消化する、それがコツというか、
キモかな、と。

最初、
3年生入学の方がうらやましいとも
思いました。
講読Ⅰと概論5科目と各論3科目、
これだけのテキスト科目をこなせば、
あとはスクーリングでまかなえるのです。
スクーリングは
出席するだけで単位はもらえますが、
所詮、扱いは、mob(群衆)。
演習など、少人数での
実習目的のスクーリングは別でしょうが。
だから今は、
スクーリングよりテキストのほうが、
先生と一対一で渡り合えて、
智識が我が身に成ることが実感できます。

新しい航海図。
2年目の出帆です。

白い曼珠沙華 石上神宮

10月からの履修届を提出しました。
予定どおりの科目で埋めましたが、
スクーリングは文化財学講読Ⅱが
来年の夏に行けるかどうか、です。

スクーリングに対する情熱は、
けっこう薄れています。
テキストを読みこんで、考えて、
みっちり文字を起こすほうが、
私は好きなんだな、と。

2年生では履修しませんが、
データ処理論と情報処理、
そして3年生から配当される
地理情報システムは、
3年生と4年生で受講するつもりです。


f:id:keikakeikakeika:20180928100615j:plain
文化財学講読Ⅱのスクーリングは、
2日目に学外授業が予定されています。
桜井市天理市の方面に行くそうです。
ヤマト王権の本陣を訪ねる遠足、ですね。

9月23日、
息子の誕生日(その日ではありませんが)の
お祝いの食事として、
天理市農家レストラン「けやき」さんへ。
「僕、おおきくなったね、もう8歳なの!」
とお店の方が目を細めてお出迎え。
「最初に来たとき、3歳くらいやったね」
石上神宮で七五三の帰りにも、
けやきさんに来ましたね」と私。
「おとなになってもうちに食べに来てな。
彼女ができたら、彼女も一緒に来てな」
「うん」と息子。

息子は、ひとたらし、です(爆)。
いたるところに息子のファンがいます。
一言、「険のない子」なので。
どうして私からこんな子が生まれたのか。
人類の摩訶不思議、です。


f:id:keikakeikakeika:20180928095426j:plain
けやきさんのメニュー。

野菜ランチ
・赤万願寺唐辛子の当座煮,金時草おひたし
・素麺南瓜,蔓紫の酢物,コリンキーのサラダ
空芯菜オイスターソース炒め,すくな南瓜
・茄子うどん

大和丸茄子のチーズステーキランチ
(野菜ランチにプラス)
・季節の焼き野菜
・大和丸茄子のチーズステーキ

けやき健康ランチ
(野菜ランチにプラス)
・豚ヘレのピカタ
・青大豆の煮豆
・季節の蒸し野菜

息子は野菜ランチ。
私は大和丸茄子のチーズステーキランチ。
主人はけやき健康ランチ。
丸茄子のステーキ、絶品!
私個人のおすすめは、
野菜中心でボリュームありの
大和丸茄子のチーズステーキランチです。


f:id:keikakeikakeika:20180928095537j:plain
主人は、お肉食べたいな、と。
男の人は、健康ランチがベストかな。
どのランチも
おいしいお味噌汁とご飯つきです。
おなかいっぱいになりますが、
ほぼほぼ野菜なので胃もたれなんか無し。


f:id:keikakeikakeika:20180928095651j:plain
甘いものは別腹。
デザートにはブルーベリーのタルトを。
付け合わせの葡萄も、けやきさんの農園産。
大事に育てられたけれど、過保護ではない、
特権にはない、すこやかな野菜と果物です。

奈良の天理方面にお越しの際、
駅からは離れていますが、
古代豪族物部氏の産土、
山の辺の道を歩くときなど、
ほんとうにおすすめの御食事処です。


f:id:keikakeikakeika:20180928095800j:plain
食後は腹ごなしの散策目的に、
けやきさんのすぐ近く、石上神宮へ。
拝殿を背景に、息子が持っているものは、
鶏の土人形に入ったおみくじ。
良かったね、大吉でした。


f:id:keikakeikakeika:20180928100036j:plain
石上神宮には、神様のおつかいとして
鶏が放し飼いにされています。
人慣れした鶏ばかりですが、
たまに襲いかかってきます(笑)。
鶏の気分次第、要は運です。


f:id:keikakeikakeika:20180928100724j:plain
息子は鶏が苦手。
これ以上は近づけません。
息子は赤ん坊のころから
ここの鶏に細心の注意を払っています(笑)。


f:id:keikakeikakeika:20180928100506j:plain
息子の初宮は
大和一の宮である三輪明神
お参りさせていただきましたが、
七五三はここ石上神宮
お参りさせていただきました。

どちらもすばらしい大社です。
しかし三輪明神は人がたくさん訪れ、
なかなか落ち着かないのも事実。
石上神宮は人でひしめくことはなく、
空気が冴えわたって、閑(しずか)、です。

3年前、七五三で訪れた際、
うちの息子は貸衣装ですが、
一応、紋付袴姿でした。
御祈祷も、拝殿の上で、授かりました。

「なかでお祈りできなくてごめんね」
「お母さんがいるから、いい」
私たちのあとにお参りに来た
7歳の女の子とお母さんは平服で、
それでもお母さんが娘さんのために
一生懸命お祈りしている横顔に、
私は胸をうたれました。

幸せな娘さんです。
あんなにお母さんに大切に想われて。
それはきっと娘さん自身、
いちばんよくわかっていることでしょう。

大和の秋を彩る彼岸花曼珠沙華
赤ではなく白いものもあり、
あの母娘は、数少なく寄り添う
白い曼珠沙華の化身のようでした。

それから、
石上神宮にお参りするたび
私が脳裏に思い描くのは、
あの、か細くも深く根を生やす、
白い花のような母娘の後ろ姿なのです。

 石上 布留の早稲田を 秀でずとも
 縄だに延へよ 守りつつ居らむ
 『万葉集』(巻7・1353)

くすりがりノスタルジア 高取城下町

……瓊花さん、やっぱり、
夏休み関係なく、遊び散らかしてる。
そう思われても弁解の余地もなく、
今回も「奈良だより」レポートです。
もともと週末は家族と近隣へ出向く、
それが私のルーティンですが。

開き直る前に、学業「progress」も一筆。
試験に当て込むはずの日程、
悉くPTA行事に重なり、お下劣ですが、
「ちっくしょ~ッ! くたばれPTA!!」
と罵声をあげるよりほか、すべもなく。
いや、奈良大学通信教育部には、連絡を。
「本年度で消化できなかった試験は、
来年度に持ち越せますか?」と。
webメールのレスポンス、早い早い。
「もちろんです」と。

ああ、一安心。
レポートの本年度の予定は、
なんとかこなせました。
文化人類学の結果は、来年度すべりこみ。

スクーリング参加は、来年度も難しい。
PTA本部役員は2年しばりなので。
スクーリングは3年生以降のお楽しみ、
それまでにレポート科目をこなしますか。


f:id:keikakeikakeika:20180918195223j:plain
16日は、またも飛鳥へ。
大阪市内出身、「街の子」の主人、
のんびり羽を伸ばせる飛鳥がお気に入り。
月に一度は飛鳥に向かいます。

11時30分、早めに来たつもりが、
もうテーブルは満員。
昼食、ASUCOMEの「すこ。」さん。
私は大好物のスコーンランチ。
バタフライピーのノンアルコールカクテル。
私の写真の腕では透明感が表現できない!


f:id:keikakeikakeika:20180918195308j:plain
息子はガパオライス。
和風なので、柚子胡椒が添えられています。
おっしゃれ~☆
「おしゃれだけじゃないよ、おいしいよ」
息子の正直な感想です。


f:id:keikakeikakeika:20180918195410j:plain
主人は1000円のランチを注文。
すごいボリューム!
唐揚げも大きくて、野菜もたっぷりで、
シフォンケーキのデザートとドリンク、
大満足のランチに主人大喜び。

息子もそうですが、男の人は、
おしゃれなだけのごはんは、苦手です。
すこ。さんのランチは、
男の人の胃袋もつかんで離さない。
大人気のお店、
週末はお昼過ぎには完売です。


f:id:keikakeikakeika:20180918195525j:plain
おみやげのスコーン。
選べなくて、全種類購入しました。
おまけのかけらも。
ここのスコーンは甘くなくて、私好み。

いつかASUCOMEを卒業されて、
明日香村のどこかでお店を出されても、
すこ。さんは大丈夫、繁盛されるはず。

飛鳥にごはんを食べに行く。
そんな楽しみ方もあるのです。


f:id:keikakeikakeika:20180918195549j:plain
午後からは、高取町へ。
明日香村、キトラ古墳を南へ進めば、
自然に高取町の土佐街道へ入ります。
ここは、山城からふもとへ、
武家町、町人町と展開される、
景観が保全された城下町です。

いやあ、なかなかすてきな町です。
雛祭りの頃は、町家が雛飾りを
一般に披露してくれるなど、
華やかな時期もあるのですが、
普段は登山客も観光客もまばら、
でも、そのおだやかさが、たまらない。
絶対に初めて訪れた町のはずですが、
怒涛のノスタルジアに襲撃されました。

土佐街道、高取の土佐という地名、
6世紀の頃、大和朝廷の労役として
土佐から来た人々が住まった名残です。
上子島は「かみこしま」と読みますが、
「かごしま」とも読むそうで。
九州からも、人を募ったのでしょう。

いやもう、なんも知らんかった……。
人を募る、なんて、美辞麗句。
実際は、人を狩ったのです。
みんなどれだけ故郷に帰りたかったか。
地名は、祈りです。
またもノスタルジアの波が押し寄せ。


f:id:keikakeikakeika:20180918195609j:plain
観光案内所「夢創舘」。
むかしは呉服屋さんだったそう。
ちょっと一服、ラムネをいただきました。
なつかしい、奈良の町家です。
私の実家も祖母が元気な頃は、
こういったおもむきをたたえていました。

ちなみに私の祖母は98歳で大往生しました。
「村のCIA」と仇名されるほど(爆)、
まっすぐな背筋と健脚を武器に巷を偵察、
新聞の隅から隅まで虫眼鏡で読みつくし、
日々これ情報収集に余念のない祖母でした。

古都、奈良に生まれ、奈良に生きる女は、
みんなけっこう芯が強い、です。
ちなみに私は、隔世遺伝の孫娘、です(笑)。


f:id:keikakeikakeika:20180918195723j:plain
夢創舘の裏の蔵は、「くすり資料館」。
推古天皇の御世、高取の地は
薬猟(くすりがり)の地として開かれました。


f:id:keikakeikakeika:20180918195917j:plain
蔵の中の人形は、案山子、です。
10月から高取城下町では、
案山子祭りが催されるそうです。


f:id:keikakeikakeika:20180918195849j:plain
置き薬といえば富山でしょうが、
大和の置き薬も有名です。
高取町はいまも「薬の町」です。


f:id:keikakeikakeika:20180918200105j:plain
礼の辻。
対角のおもむきある囲い、
高取城松の門を復元した、児童公園。


f:id:keikakeikakeika:20180918200225j:plain
植村家長屋門
高取藩の筆頭家老のお屋敷。
私有地、現在も居住中です。


f:id:keikakeikakeika:20180918200345j:plain
なまこ壁。
漆喰に瓦を埋め込む、うつくしい造りです。
訪ねてよかったと思える、武家屋敷の粋。

山の頂の高取城跡までは、
山登りの仕度でないと無理なので、
見送りました。

狐の嫁入り、晴天に小雨。
あまりデジャヴを感じたことのない私が、
この日ばかりは、
なつかしくてなつかしくて、
胸がいっぱいになりました。

徳川の歴史にも武家の時代にも、
さほど興味のない私ですが、
この高取城下町には、ノスタルジア
いだかずにはいられませんでした。

タルコフスキーの最高傑作の映画、
思い出しました。
自由のために捨てた故郷、
帰れば裏切り者として殺される。
それでも、故郷で死ぬことを選んだ詩人。

ここで生まれたわけではない私が、
ここに帰ってこれた気がしたのは、
太古、故郷からひきはがされた人々の、
蛍のように飛び交う無数のたましいに、
ふれたからでしょうか。